「左様でございます」はビジネス敬語の死角になる?正しい意味と失礼しない使い方
まず大前提として、「左様でございます」は「さようでございます」と読む。「左様」は「然様」の漢字が当てられることもあり、語源的には「さ(その)+よう(様)」の転じた言葉だ。つまり原義は「そのようでございます」、端的に言えば「その通りです」という同意・肯定の意味になる。
敬語の構造を丁寧に分解すると、以下のようになる。まず「左様」は「その通り」という内容を示す語彙で、それ自体に敬語の力はない。続く「でございます」は「である」を丁寧にした「でござる」に、さらに丁寧の「ます」が付いた形だ。「ございます」は「ある」の丁寧語であり、同時に「です」の非常に丁寧な言い換えとして機能する。したがって「左様でございます」全体としては、相手を高めるというよりも、自分の言葉遣いを低く整えて相手に敬意を示す「丁寧語」の系統に分類される。謙譲語ではない点が、実は使い方を考える上で重要なポイントになる。
キャリア系情報サイト『Career-Picks』の解説でも、「左様でございます」は「その通り」という同意を表す言葉であり、ビジネスシーンで扱うこともあるが「堅苦しい表現ではないか」「失礼にあたるのではないか」と不安を感じる人が少なくない、と指摘されている。この不安の正体は、単に言葉が古いからではなく、敬語としての構造理解が曖昧なまま使われていることにある。