ラタトゥイユのトマト缶黄金比|酸味を抑えてコクを極めるプロの秘訣
日本の食卓で混同されがちな「ラタトゥイユ」と「カポナータ」。見た目は非常に似ていますが、ルーツとなる食文化、調理法、味の設計思想は全く異なります。
ラタトゥイユ(フランス・プロヴァンス発祥):
語源は「touiller(かき混ぜる)」。南仏の農民が収穫した夏野菜を無駄なく消費するために生まれた家庭料理です。特徴は、ハーブ(ローリエ、タイム、オレガノ)とオリーブオイルを用い、野菜そのものの水分と甘みを生かしてシンプルに煮込む点にあります。
カポナータ(イタリア・シチリア発祥):
ナスを主役とし、一度素揚げした野菜にビネガー(酢)と砂糖を加えて甘酸っぱく(アグロドルチェ)仕上げるのが伝統様式です。セロリ、オリーブ、ケイパー、松の実などを多用し、酸味と甘味のコントラストを強く効かせるのが特徴です。
「すっきりとしたハーブの香りと野菜本来の素朴な旨味」を味わいたいならラタトゥイユ、「甘酸っぱくパンチの効いたコクとナスのリッチな油感」を楽しみたいならカポナータを選択するのが正解です。