吉和夏祭り: 広島県の山間に息づく伝統と絆の物語
中国地方の中山間地域では、同様の夏祭りが各地で開催されている。しかし多くが縮小や中止を余儀なくされた。吉和はなぜ継続できているのか。
「完璧主義」を捨てた柔軟性
吉和夏祭りの特徴は「身の丈に合った運営」だ。以前は2日間開催していたが、10年前に1日に短縮した。屋台の数も減らした。花火の規模も縮小した。しかし「やめない」ことを最優先にした。
対照的に、隣接する地域では「伝統を守る」ことにこだわり、結果的に負担過多で中止に追い込まれた事例がある。吉和の実行委員会は「変化を恐れない伝統」を選んだ。
行政依存からの脱却
廿日市市からの補助金は年間約30万円。祭り全体の予算約200万円の15%に過ぎない。残りは協賛金、屋台収益、住民の持ち出しだ。この「自主財源比率の高さ」が持続可能性を生んでいる。行政の予算削減に左右されない体質だ。