かぐや姫と帝の切ない結末とは?文通の理由や不死の薬と富士山の真相

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月からの使者がかぐや姫を連れ去った後、手紙と不死の薬を受け取った帝の悲嘆は計り知れないものでした。帝は食事も喉を通らず、歌舞音曲を催すこともやめ、深い哀しみに沈みます。

帝は側近の使いである「つきのいはかさ(調岩笠)」を呼び寄せ、「天に一番近い山はどこか」と尋ねました。駿河国にある高い山(現在の富士山)であるとの答えを得た帝は、一首の和歌を詠み上げます。

【帝が詠んだ返歌とその意味】

「逢ふことも なみだに浮かぶ わが身には 死なぬ薬も 何にかはせむ」
(現代語訳:もうかぐや姫に逢うこともできず、流す涙に沈んでいるこの我が身にとって、死なない薬など一体何になろうか。何の役にも立たない)

帝にとって、かぐや姫の存在しない世界で永遠の命を得ることは、ただ永遠の孤独と哀しみを引き延ばすことに過ぎませんでした。帝は使いの兵士たちを従わせ、山頂で手紙と不死の薬を火に投げ入れて燃やすよう命じます。

この物語の結末から、「不死(ふし)の薬を燃やした山」=「ふじの山(富士山)」と名付けられ、また多くの兵士(士)を連れて登ったことから「富士山」の漢字が当てられたという伝説が語られるようになりました。山頂から立ち上る煙は、帝のかぐや姫への消えることのない想いであり、それが今も天に向かって昇り続けているのだと『竹取物語』は締めくくられています。

中村 さくら

中村 さくら

マネー&キャリアエディター

エンタメ・カルチャー業界の深掘り取材を得意とし、現場のリアルな声をお伝えします。