アリアのイタリア語的意味と由来を徹底解説|オペラ用語の真相と日本語との違い
ネット上では「アリアの語源はアラビア語だ」「ヘブライ語の『アリヤー(昇ること)』が由来」といった説が散見される。しかし、言語学の専門家に確認したところ、これらは俗説であり、学術的な裏付けは乏しい。イタリア語「aria」はラテン語「aer」を経由したギリシャ語起源が定説で、アラビア語やヘブライ語との直接的な関連は確認されていない。SNSや知恵袋で「アリアはアラビア語起源」と書かれた投稿が拡散した例もあるが、これはおそらく「アリア」という響きが中東系の名前と似ていることから生じた連想にすぎない。
また、「アリアは必ずしもオペラの独唱曲だけを指すわけではない」という点も誤解されやすい。バロック時代には器楽曲にも「アリア」と名付けられた例があり、J.S.バッハの「ゴルトベルク変奏曲」の主題は「アリア」と呼ばれる。つまり、アリアは声楽に限らず、旋律そのものを指す場合もある。この柔軟性こそが、イタリア語「aria」の本質と言えるだろう。