型崩れと色落ちゼロへ!お気に入りの帽子を蘇らせるプロの洗い方
クラシカルな装いに欠かせないウールフェルトハットは、水洗い厳禁の代表格だ。ウール繊維は水と熱、そして物理的な揉み作用が加わることで繊維表面のスケール(うろこ状の表皮)が絡み合い、急激に縮んで硬化するフェルト化現象を起こす。
繊維製品の試験・検査機関である日本繊維製品品質技術センター(QTEC)の検証データでも示されている通り、未加工のウール製品を誤って水没させると、わずか数分の撹拌で元のサイズから10%以上縮退し、修復不可能な変形に至るケースが確認されている。
フェルトハットの日常的な手入れは、上質な馬毛ブラシを用いたブラッシングが基本だ。反時計回りにブラシを動かしてホコリを掻き出し、スチームアイロンの蒸気だけを数センチ浮かせて当て、繊維に弾力を戻す。水を使わないスチームケアこそが、上質素材を長持ちさせる唯一の解となる。