北朝鮮「美女応援団」の選抜基準とエリート女性が背負う過酷な真実
国家主導のスペクタクルを背後で完璧にコントロールしているのは誰か。その頂点に君臨するのが、金正恩氏の実妹である金与正(キム・ヨジョン)党副部長と、彼女が強い影響力を持つ朝鮮労働党宣伝煽動部である。
宣伝煽動部は、北朝鮮国内のあらゆる情報、芸術、報道、視覚表現を統制する体制維持の頭脳だ。金与正氏はこの組織を通じて、対外的な「美女プロパガンダ」のシナリオを細部に至るまで執筆している。どのタイミングで女性応援団を派遣し、どのような楽曲を演奏させ、国際メディアのカメラにどう捉えさせるか。すべては計算された政治的チェスの一手に過ぎない。
女性たちの美貌や笑顔は、国際社会が抱く核兵器や人権侵害への警戒感を一時的に麻痺させるための「ソフトな盾」として利用される。厳しい制裁と孤立が深まる平壌にとって、宣伝煽動部がプロデュースする洗練された女性像は、体制の凶暴性を覆い隠す最も費用対効果の高い外交ツールなのだ。