深海魚おじさんの正体とは?醜い顔の理由と本物の魚を徹底解剖

深海魚おじさんの正体とは?醜い顔の理由と本物の魚を徹底解剖について専門的な視点から解説いたします。最新の情報をご覧ください。

「深海魚のおじさん」を調べる際、もうひとつ避けて通れないのが、水産学上の正式名称(標準和名)として本当に「オジサン」と登録されている魚の存在です。

この魚はスズキ目ヒメジ科に属する海水魚「オジサン(学名:Parupeneus multifasciatus)」であり、ニュウドウカジカとは分類も生息域も全く異なる別種です。水族館や鮮魚店、釣り人の間で親しまれているこの魚には、ユニークな命名の根拠が存在します。

オジサンの下あごの先端には、2本の太く長い感覚器官(触ヒゲ)が生えています。海底の岩礁や砂地を泳ぎ回りながら、このヒゲをしきりにピコピコと動かして砂中の甲殻類や小魚を探す様子が、まるで「白いあごヒゲをたくわえた高齢男性」のように見えたことから、明治時代以降の魚類分類において正式に「オジサン」と命名されました。

このオジサンは深海魚ではなく、主に水深1メートルから40メートル前後の浅いサンゴ礁や岩礁域に生息しており、本州中部以南から沖縄、小笠原諸島にかけて広く分布しています。

山口 彩花

山口 彩花

写真家・フォトエディター

グルメと旅を愛するフリーライター。全国各地の隠れた魅力を独自の視点から紹介します。