椎名恵『今夜はAngel』の真実!ヤヌスの鏡主題歌と伝説の歌姫の現在
1986年1月1日にリリースされた椎名恵のデビュー曲「今夜はANGEL」には、明確な原曲が存在します。それは1984年公開のアメリカ映画『ストリート・オブ・ファイヤー(Streets of Fire)』の劇中クライマックスを飾った劇中歌「Tonight Is What It Means to Be Young」(邦題:今夜は青春)です。
原曲を手掛けたのは、ミート・ローフやボニー・タイラーのメガヒットで知られるロック界の巨匠ジム・スタインマン(Jim Steinman)。彼が得意とするオペラティック・ロック(ロック・オペラ)の壮大な世界観は、映画の架空バンド「Fire Inc.」名義で発表され、世界中のロックファンを熱狂させました。
日本版カバーである「今夜はANGEL」の最大の特徴は、単なる洋楽ヒットの直訳ではなく、大映ドラマの緊迫感に最適化された大胆なアレンジと椎名恵による研ぎ澄まされた日本語詞にあります。原曲が持つ疾走感や骨太なアメリカン・ロックの熱量を損なうことなく、80年代日本のシンセポップの繊細なコード感を融合。椎名恵の唯一無二のハスキーボイスが乗ることで、原曲以上のドラマ性と哀愁を帯びた楽曲へと再構築されました。