白鶴Cm名優・矢崎滋の隠遁生活。和歌山・白浜での現在と復帰の真相
矢崎滋といえば、真っ先に記憶へ蘇るのが白鶴酒造の日本酒『白鶴まる』のCMだろう。漁港や居酒屋の風情を背景に、「まる!」と笑顔で杯を掲げる姿は、長年にわたり日本の夕景を象徴するお茶の間の顔だった。あの温もりあふれる語り口は、観る者に深い親近感を与え続けた。
だが、彼の神髄はCMタレントとしてだけにとどまらない。新劇の登竜門・文学座で確かな演劇理論と技術を体得した本格派だ。NHKの連続テレビ小説や大河ドラマ、数々の名作テレビドラマ、さらには目配り一つで魅せる時代劇に至るまで、画面を支える重要人物として引っ張りだこだった。倉本聰が手掛けた名作『拝啓、父上様』などでも味わい深い演技を披露し、制作陣からも絶大な信頼を寄せられていた。