『舟を編む』大渡海の辞書モデルを徹底解剖!実在する元ネタの全貌

『舟を編む』大渡海の辞書モデルを徹底解剖!実在する元ネタの全貌を詳しくリサーチ! 読者が気になる トピックの裏側を分かりやすく展開します。

物語の精神的支柱であり、大渡海の完成を見届けることなく旅立った松本朋佑(まつもと ともすけ)先生。この印象的な老学者の造形には、明確な実在モデルが存在します。それが、小学館の最高峰辞書『日本国語大辞典』(通称:日国)の第二版編纂主幹などを務めた国語学者・松井栄一(まつい しげかず)氏です。

著者の三浦しをん氏は執筆にあたり、松井氏へ長期にわたる詳細な取材を敢行しました。松井氏が語った「辞書編集者は、言葉の海を渡る舟を編む船大工である」という哲学そのものが、作品タイトル『舟を編む』の直接のインスピレーション源となっています。生涯をかけて言葉の採集に身を捧げ、私生活のすべてを辞書に捧げた松本先生の姿は、松井氏の生き様そのものが投影されたものです。

では、驚異的な言葉への執着と集中力を持つ主人公・馬締光也(まじめ みつや)のモデルは誰なのでしょうか。調査によると、馬締は特定の単一人物ではなく、小学館や三省堂、岩波書店などの辞書編集部に実在する歴代の編集者たちのエピソードを複合的に結実させたキャラクターです。街中の看板や若者の会話から用例採集カードを愚直に書き留める姿や、膨大な語釈の微細なニュアンスに夜を徹して頭を悩ませる偏執狂的なまでの熱量は、実際の辞書編集現場で取材した数々のエピソードから抽出されています。

中島 亮太

中島 亮太

写真家・フォトエディター

シンプルで洗練された住まいづくりとインテリアコーディネートのアイデアを提案しています。