カードケース付きIphoneケースの磁気不良疑惑!落下防止と選び方

カードケース付きIphoneケースの磁気不良疑惑!落下防止と選び方の注目ポイントを分かりやすくまとめてご紹介します。

「スマホケースにクレジットカードを入れると壊れる」という噂の真偽を検証するには、カード側の構造とiPhone本体が発する磁力の違いを切り分けて整理する必要があります。結論から言えば、現代のプラスチックカードに搭載されているICチップ(金色の端子部分)が磁気によって物理破壊されることはありません。半導体メモリで構成されるICチップは静磁界に対して極めて高い耐性を持っており、スマートフォンの磁石程度でデータが消失することは物理的にあり得ないからです。

しかし、問題はカード裏面に黒や茶色い帯として焼き付けられている磁気ストライプにあります。磁気ストライプは微細な磁性粉の並びによってデータを記録しているため、外部から強い磁場を浴びると磁化の配列が乱れ、記録データが完全に消去されてしまいます。カードの磁気抗磁力(保磁力)には国際規格で2つのレベルが存在します。

一つはホテルカードキーやポイントカード、紙の磁気駐車券に多用される「低保磁力(LoCo:約300エルステッド)」の磁気帯です。もう一つは銀行のキャッシュカードや一般的なクレジットカードに採用される「高保磁力(HiCo:約2,750〜4,000エルステッド)」の磁気帯です。低保磁力のカードはわずか数十ガウスの磁石に触れるだけで一瞬にしてデータが吹き飛びます。

iPhone 12シリーズ以降に標準搭載されているMagSafe機構には、充電器やアクセサリーを強力に固定するため、背面に約1,000〜2,000ガウスの希土類ネオジム磁石が円形に配置されています。この磁場強度は、HiCo規格のクレジットカードであっても密着させ続ければ磁気エラーを引き起こす閾値に極めて近く、LoCo規格のカードであれば瞬時に磁気不良へと追い込みます。店頭の端末で「ICチップを差し込んでください」と指示される場合は決済できても、病院の精算機やガソリンスタンド、旧型のATMなど「磁気ストライプをスライドして読み取る端末」で突如エラーが発生するのは、まさにこの磁気帯破損が原因です。

市販のMagSafe対応 カードケース付きiPhoneケースを選ぶ際は、ケース内側に磁気遮蔽プレート(シールド板)が内蔵されているかどうかが極めて重要な選定基準となります。単に磁石でくっつく安価なケースの場合、磁石の磁力線がそのままカードの磁気帯を直撃する危険性があるため、磁気帯の保護機構が明記された製品を選ぶ必要があります。

山本 拓海

山本 拓海

ヘルス&ウェルネスアドバイザー

デジタルガジェットとスマート家電の検証記事を多数執筆。失敗しないモノ選びを提案します。