血尿スケールで見る色の危険度|赤やピンクの尿を放置できない理由
肉眼で見て赤みが分かる尿を医学的には「肉眼的血尿」と呼びます。臨床現場では、医師や看護師が患者の状態を迅速かつ正確に共有するため、肉眼的血尿カラーチャートと呼ばれる視覚的スケールや各種の重症度スコアを活用しています。尿の変色は、わずか1リットルの尿に1ミリリットルの血液が混入するだけでも明らかな赤み(ピンク色)を帯びるほど繊細です。つまり、見た目の鮮やかさだけで失血量を測ることはできませんが、色の「性状」と「色相」は出血部位や活動性を推測する強力な手がかりとなります。
病棟や外来で用いられる尿色観察看護基準や泌尿器科の血尿重症度分類では、一般的に以下のようなスケールで段階評価が行われます。
このように、色のバリエーションは体内のどの部位で、いつ、どのようなスピードで出血が起きたかを反映しています。鮮やかな赤色であれば排尿口に近い膀胱や前立腺での直近の出血が想起され、黒褐色であれば腎臓周辺から時間をかけて下降してきた可能性が高まります。しかし、どの色相であっても「放置して良い安全な血尿」は存在しません。