鏡餅の飾る場所はどこが正解?玄関Ng説の真相と床の間なしの配置作法
年末のスーパーや百貨店に行くと、大小さまざまなサイズの鏡餅がセット売りされているのを目にします。「家の中に何個も飾っていいのか」と疑問を持つ人も多いですが、実は鏡餅複数飾る理由は日本の八百万(やおよろず)の神信仰に深く根ざしています。
古来、神様は床の間だけでなく、火を使う台所(三宝荒神様)、水を司る井戸や水道(水神様)、家業を営む書斎や仕事場、さらには不浄を清めるトイレ(烏枢沙摩明王様)など、日々の暮らしの要所に宿ると信じられてきました。命と健康の源である「鏡餅台所水回り配置」は昔から特に重んじられており、火の元やシンクの近くを綺麗に清掃した上で、小さめの鏡餅をお供えすることで、1年間の無病息災や火災除けを祈願します。
本格的な正月飾りを整える場合、道具の準備と重ね順の作法を把握しておくと美しく仕上がります。「三方奉書紙飾り方」の基本ステップは次の通りです。
- 三方(さんぽう):お供え物を載せる木製の台座座です。折敷(おしき)に空いている眼象(くりがた)と呼ばれる穴が、手前を除く3方向(左右と向こう側)を向くように置きます。穴がない平らな面が自分(手前)側になります。
- 四方紅(しほうべに)または奉書紙(ほうしょがみ):四方を紅い縁取りで囲んだ四方紅を、一角が手前に垂れ下がるように敷きます。半紙を用いる場合は、ツルツルした面を表にし、角が手前に来る「ひし形」に敷きます。
- 裏白(うらじろ):シダの葉である裏白は、葉の白い面を表(上)に向けて重ねます。「後ろ暗いところがない清廉潔白な心」と、夫婦円満を願う意味が込められています。
- 大小の餅:丸い餅を2段重ねにします。下段が「陰(月・大地)」、上段が「陽(日・天)」を表し、福徳が重なることを意味します。
- 橙(だいだい):一番上に飾る柑橘類です。「代々(だいだい)家が繁栄するように」という語呂合わせの縁起物です。手に入らない場合は温州みかんで代用されることも多いですが、本来の意味合いを重んじるなら葉付きの橙が推奨されます。