扁桃腺手術で後悔する大人の真相!激痛の期間と後出血リスクを徹底検証
痛みのピークを耐え抜いたとしても、患者をさらなる精神的不安に突き落とすのが合併症の存在です。特にネット上で「手術を受けたことを本気で後悔した」と語られる代表格が、大量の吐血を伴う後出血と、食事が砂の味に感じられる味覚障害です。
最も警戒すべき「後出血」の魔のタイムリミット
耳鼻咽喉科医が術後管理において最も神経を尖らせるのが、扁桃腺手術の後出血リスクです。出血には手術後24時間以内に生じる「原発性出血」と、術後5〜10日目前後に生じる「続発性(二期性)出血」があります。患者が恐怖を覚えるのは後者です。
創部を覆っていた白苔が自然に剥がれ落ち、新しい粘膜(上皮)に置き換わる際、血管の断端が露出して再出血を引き起こします。成人の後出血発症率は国内外の学術データにおいて約2〜5%と報告されています。にじむ程度の出血であれば冷水うがいで止血できることもありますが、太い動脈枝から破綻した場合は、洗面器一杯分の鮮血を吐き出す事態となり、緊急で全身麻酔下での止血再手術が必要になります。退院直前の気の緩みや、熱い風呂への入浴、重い荷物を持つなどの腹圧をかける行為が引き金となるケースが多く、患者にとっては「やっと痛みが引いてきたのに、再び手術室へ逆戻りになった」という絶望感を生み出します。
「味がわからない」味覚障害は本当に治るのか
術後、患者が直面して激しく動揺するのが「扁桃腺摘出後の味覚障害は治るのか」という問題です。「甘みや塩味がまったく感じられない」「口の中に常に苦みや金属の味がする」といった症状を訴える人は、術後患者の約5〜10%に見られます。
この主な原因は、手術中に術野を確保するために扁桃組織の近くを走る「舌咽神経」の枝が牽引されたり、舌を強く圧迫する開口器によって一時的な神経麻痺が生じたりすることです。また、傷の治癒過程で体内の亜鉛が大量に消費され、血中亜鉛濃度が低下することも影響します。永久的な後遺症になるのではないかと悲観する声が多いものの、医学的には神経の回復や上皮再生とともに、大部分のケースで術後1〜3ヶ月以内に自然軽快します。症状が長引く場合は、医療機関で亜鉛製剤(プロマックなど)やビタミンB12の処方を受けることで回復が促進されます。
歌声や発声は変わる?「声の変化」の真相
声を使う職業の人にとって見逃せないのが、扁桃腺摘出による声の変化の真相です。「声が出なくなる」「声質がガラリと変わってしまう」という噂が散見されますが、発声の原動力である声帯そのものは喉仏の奥に位置しており、扁桃腺の手術部位とは解剖学的に離れているため、声帯が直接損傷することは基本的にありません。
ただし、喉の奥の空間(咽頭共鳴腔)が広がるため、声の響きや抜け感が変わる現象は確かに起こります。術後しばらくは鼻に抜けるような開鼻声(いわゆる鼻声)になったり、高い声が出しやすく感じられたりすることがあります。声楽家やアナウンサーなどのプロフェッショナルでなければ、周囲が気づくほどの永続的な音質変化が生じることは極めて稀です。むしろ、肥大した扁桃腺によってこもっていた声がクリアになり、滑舌が改善するポジティブな変化を実感する例も報告されています。