薬物の懲役は何年?初犯で実刑になる基準と執行猶予の分かれ目
「薬物の初犯は原則として執行猶予がつく」という認識は広く知られていますが、決して絶対ではありません。裁判所が実刑判決を下すかどうかの分かれ目は、犯行の悪質性と社会への危険性にあります。
初犯であっても一発で実刑判決(刑務所への収監)となる主な条件は以下の通りです。
1. 営利目的が認められる場合
自身で使用するためではなく、他人に販売して利益を得る目的(営利目的)で所持・譲渡・輸入した場合、法定刑そのものが跳ね上がります。例えば覚醒剤の営利目的所持は無期または3年以上の懲役(情状により1000万円以下の罰金併科)となり、初犯であっても執行猶予の獲得は極めて困難です。
2. 所持・輸入量が個人使用の域を超えている
押収された薬物の量が多量である場合、密売人や組織的関与が疑われ、悪質性が高いと判断されて実刑判決が言い渡されるリスクが高まります。海外からの密輸(輸入)事案も、水際での拡散を防ぐ観点から初犯実刑の割合が高くなります。
3. 証拠隠滅や否認を続けている
尿検査で陽性反応が出ているにもかかわらず不合理な弁解を続けたり、証拠隠滅を図ったりした場合は、反省の情が見られないとして裁判官の心証が著しく悪化します。