杏と実母の確執の全真相|12億骨肉裁判の結末と絶縁の現在
自らの力で借金を完済し、国民的女優としての地位を不動のものにした杏に、再び実母からの過酷な試練が襲いかかります。それが2015年に勃発し、2026年に公の知るところとなった「12億円骨肉裁判」です。
ブレイクを果たした杏は、所属事務所トップコートの協力を得て、節税を主目的とした個人事務所「株式会社T」を2008年に設立しました。事務所の代表取締役には母・由美子さんが就任し、トップコートからT社へギャラが振り込まれ、T社から杏へと役員報酬が支払われる給与スキームが採られていました。年間数千万円から1億円近い報酬が安定して母の元に入る仕組みを整え、杏は親孝行を果たしたはずでした。
しかし、事態は予期せぬ方向へと狂い始めます。かつて宗教に傾倒した母・由美子さんが、今度はある「女性霊能者(占い師・心理カウンセラー)」に心酔。個人事務所T社の業務とは無関係なコンサルタント料や相談料などの名目で、年間数千万円規模の資金がその霊能者側へ流出している事実が発覚したのです。さらに、杏の私生活や仕事選びにまで霊能者の託宣を押し付けるような母の言動に、杏は強い精神的危機感を抱くようになりました。
自らの労働対価が再び不透明な信仰ビジネスへと吸い上げられていく恐怖に直面した杏は、2014年夏、弁護士を通じてT社を退社し、トップコートと直接個人契約を結び直す旨を通告しました。これに激怒したのが母・由美子さんでした。由美子さんはT社の代表として、実の娘である杏を相手取り東京地方裁判所に訴訟を提起したのです。
母側の主張は、「杏はT社と20年間の専属マネジメント契約を結んでおり、契約解除は無効である」というものでした。そして、契約が継続していればT社が得られたはずの利益として、なんと総額約12億円という天文学的な損害賠償を実の娘に対して請求しました。法廷では、娘のプライベートを暴露する陳述書が母側から提出されるなど、芸能史に残る陰惨な泥沼裁判へと発展していきました。