ガーターベルトは何のためにつける?実用性と普段使いの真相を徹底解剖
ガーターベルトの歴史と由来を遡ると、最初は女性ではなく中世ヨーロッパの貴族男性たちの必需品でした。当時の男性は体に密着するタイツのようなズボン(ホーズ)を着用しており、それを固定するためにリボンや革紐で膝下や太ももを縛る「靴下留め(ガーター)」を用いていた記録が残っています。英国最高峰の栄誉とされる「ガーター勲章」の起源が14世紀のエドワード3世の時代にまで遡ることからも、靴下留めがいかに格式高い装具であったかが窺えます。
19世紀後半から20世紀初頭にかけて、女性の衣服のシルエットが変化し、コルセットの裾に靴下を留めるサスペンダーが直接取り付けられるようになりました。その後、コルセットから独立した単体のウエストバンドとして独立したのが、現在のガーターベルトの原型です。
転換点となったのは1960年代、デュポン社によるナイロンの改良とシームレスなパンティストッキングの大量普及でした。腰まで一気に引き上げるパンストの登場により、ガーターベルトは「全員が毎日着けなければならない道具」から一時退潮します。しかし、使い捨て感覚の強いパンストの普及と引き換えに失われた「通気性」「締め付けのない快適さ」「クラシカルな美意識」を求める層によって、より洗練されたランジェリーとして今日まで受け継がれています。