激辛ポテトチップス死亡事故の真相|致死量と死因の医学的リスク

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世界中に激震を走らせた激辛チップス死亡ニュースの現場となったのは、米マサチューセッツ州ウースターでした。2026年9月1日、地元高校に通うバスケットボール好きの健康的な少年、ハリス・ウォロバ君(当時14歳)が、友人から手渡されたあるスナック菓子を口にしました。米菓子メーカー・パキ(Paqui)社が製造・販売していた「ワンチップ・チャレンジ(One Chip Challenge)」です。

死神のイラストと棺桶を模したパッケージに、黒いポテトチップスがたった1枚だけ封入されたこの商品は、「水や飲食を一切口にせず、どれだけ激痛に耐えられるか」を競い、その苦悶の様子をTikTokなどのショート動画に投稿させるプロモーションを展開していました。ハリス君はチップスを食べた直後から耐えがたい腹痛を訴え、学校の保健室に駆け込みました。母親に付き添われて帰宅したものの、同日午後に自宅で意識を失って倒れ、搬送先の病院で息を引き取ったのです。

遺族の悲痛な手記や現地メディアの取材に対し、母親のロイス・ウォロバさんは「息子は元気いっぱいで、持病の自覚症状など一切ありませんでした。あのお菓子が息子の命を奪ったのです」と涙ながらに告発しました。事態の深刻さを受け、製造元のパキ社は直ちにパキ ワンチップチャレンジ販売中止および全米の小売店からの店頭撤去を発表。同社は「パッケージには成人向けであることや、基礎疾患を持つ人は食べないよう明記していた」と釈明したものの、全米で怒りの声が沸騰しました。

その後、2026年5月にマサチューセッツ州検視当局が公表した正式な検視報告書によって、激辛ポテトチップス死因の決定的な全貌が白日の下に晒されました。死因は「高濃度のカプサイシンを含有する食品を最近摂取したことによる心肺停止(cardiopulmonary arrest)」と断定。さらに詳細な病理解剖の結果、ハリス君には心肥大および左前下行冠動脈の起始異常という、本人も家族も把握していなかった潜在的な心疾患が存在していた事実が判明したのです。

山口 彩花

山口 彩花

写真家・フォトエディター

グルメと旅を愛するフリーライター。全国各地の隠れた魅力を独自の視点から紹介します。