高樹澪『ダンスはうまく踊れない』原曲秘話と闘病越えた2026年の今

高樹澪『ダンスはうまく踊れない』原曲秘話と闘病越えた2026年の今の詳細解説をご紹介します。専門的な知識が満載です。

1981年に映画『モーニング・ムーンは粗末に』の主役オーディションに合格し、スクリーンデビューを飾った高樹澪の経歴は、順風満帆に見えて常に挑戦の連続でした。同年シングル『恋の女のストーリー』で歌手デビューも果たしていた彼女に、最大の転機が訪れたのは1982年のことです。TBS系水曜劇場『花咲け花子』第2シリーズの挿入歌として起用されたのが、チト河内によるレゲエ歌謡風のアレンジが施された『ダンスはうまく踊れない』でした。

当時の歌番組『ザ・ベストテン』や『ザ・トップテン』に出演した際、お茶の水の視聴者を釘付けにしたのが、その独特な振り付けと退廃的なステージングです。両手の手首を交差させ、指先を妖艶にくねらせながら、正面を見据えずに伏し目がちに歌うスタイルは、従来のアイドル歌手や演歌歌手にはない都会的なコケティッシュさを放っていました。

スタジオの照明を落とし、スモークが焚かれる中で披露されるパフォーマンスは瞬く間に社会現象となり、シングル売上は約80万枚、オリコン最高3位を記録。女優としての確かな演技力があったからこそ、彼女は楽曲の世界に登場する「不器用で傷つきやすい女」を完璧に憑依させ、お茶の間を熱狂させたのです。

橋本 菜々子

橋本 菜々子

トレンドリサーチャー

グルメと旅を愛するフリーライター。全国各地の隠れた魅力を独自の視点から紹介します。