大相撲の頂点「横綱」の光と影!過酷な昇進条件と給料事情の真相
横綱昇進時に必ず注目を集めるのが、土俵上で披露される横綱土俵入り雲竜型不知火型の選択です。右手を伸ばし左手を胸に当てる「雲竜型」は攻防兼備の型とされ、栃錦、若乃花、千代の富士、貴乃花といった歴史的名横綱が数多く継承してきました。一方、両手を広げてせり上がる「不知火型」は攻撃的な構えとされ、吉葉山や若羽黒などが短命に終わった歴史から、かつては「不知火型は短命に終わる」という都市伝説的なジンクスが囁かれていました。しかし、この迷信は第69代横綱・白鵬が不知火型を選択し、前人未到の幕内最高優勝45回、在位84場所という大記録を打ち立てたことで完全に過去のものとなりました。
土俵入りがファンを魅了する一方で、常にメディアやSNSで激しい議論の的となるのが横綱休場理由をめぐる実情です。「給料をもらいながら休場ばかりしている」「なぜすぐに引退しないのか」という厳しい批判が寄せられることも少なくありません。しかし、現場の力士たちの証言や相撲関係者の取材から見えてくるのは、まったく異なる景色です。
横綱は「8勝7敗」の勝ち越し程度では評価されず、常に優勝争いに絡む「12勝以上」のハイレベルな結果を義務づけられています。膝の靭帯断裂や足首の重傷など、力士生命を脅かす怪我を抱えた状態で強行出場すれば、無残な黒星を重ねて即座に横綱引退基準(進退問題)に直面します。完治しないまま出場して土俵を汚すことは許されず、かといって休場を続ければ横綱審議委員会から「激励」「注意」「引退勧告」という厳しい決議を下される。この「土俵に上がれば勝たねばならず、負ければ引退、休めば批判」という逃げ場のない二重拘束こそが、横綱が日々直面している壮絶なプレッシャーの正体です。