細野節とはなぜ人々を虜にするのか?唯一無二のベースと魔力を徹底解剖
膨大なディスコグラフィを誇る細野晴臣氏の作品群の中から、「細野節」のエッセンスを最短で味わうための名盤と代表曲を厳選して紹介します。
1. アルバム『HOSONO HOUSE』(1973年)
日本のシンガーソングライター/アコースティック・ポップスの金字塔です。狭山のアメリカ村の自宅に機材を持ち込んで録音された本作は、ベースの生々しいウッドの鳴りと、部屋の空気感そのものがパッケージされています。代表曲「ろっか・ばい・まい・べいびい」や「恋は桃色」は、後年数多くのアーティストにカバーされ続ける不朽の名曲です。後年に本人がセルフリメイクした『HOCHONO HOUSE』と聴き比べることで、半世紀を経たアプローチの進化を体感できます。
2. アルバム『泰安洋行(Bon Voyage co.)』(1976年)
トロピカル三部作の白眉であり、「細野流エキゾチカ」が極まった大名盤。「チャタヌガ・チュー・チュー」や「北京DUCK」など、ニューオーリンズのセカンドライン・ファンクと中華風のエキゾチシズムが濃厚にブレンドされたサウンドは、世界中を探してもここにしか存在しません。跳ね回るスラップ混じりのファンキーなベースラインは、ベーシスト必聴のテイクです。
3. 代表曲「スポーツマン」(アルバム『フィルハーモニー』収録・1982年)
YMO活動期に制作された、エレクトロ・ポップと細野節が完璧に融合した名曲。サンプリングマシン「イミュレーター」やアナログシンセを駆使しつつ、コミカルでシニカルな歌詞を飄々と歌い上げるスタイルは、現代のローファイ・ヒップホップやベッドルームポップの直接的な先駆者といえます。