国際指名手配の真実と赤手配書の闇|時効や身柄拘束の限界を追う
多くの人が抱く最大の疑問は、「なぜ赤手配書が出されるのか」「海外に逃亡した場合の時効はどうなるのか」という点です。国内外の捜査当局が多大な労力を割いてまで国際指名手配を行う背景には、逃亡先の現地社会での再犯防止と、国内の法秩序維持という二重の目的があります。
逃亡者が抱く「国外で潜伏し続ければ時効を迎えられる」という目論見は、法的に完全に破綻しています。日本の刑事訴訟法第255条第1項には明確な規定があり、「犯人が国外にいる期間」は公訴時効の進行が完全に停止します。つまり、何年何十年海外に潜伏しようとも、1日たりとも時効期間はカウントされません。日本に帰国した瞬間に、停止していた時計が再び動き出す仕組みになっています。さらに、2010年の法改正により殺人罪などの死刑に当たる罪については公訴時効そのものが撤廃されたため、凶悪犯に逃げ切りというゴールは存在しません。
一方で、国際指名手配 日本人の対象者にはどのような人物がいるのでしょうか。警察庁や警視庁が公開している情報によると、かつて社会を震撼させた過激派残党(日本赤軍関係者など)や、2012年の六本木クラブ襲撃事件で主犯格とされ海外へ逃亡した見立真一容疑者、さらには北朝鮮による拉致事件・諜報事件に関与したチェ・スンチョル(通称)といった工作員などが現在も追跡対象となっています。