ラ・クカラーチャの怖い意味とは?ゴキブリと革命の裏歴史を徹底解説

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「ラ・クカラーチャ」が現在知られる形へと急速に発展した舞台は、1910年に勃発したメキシコ革命(Mexican Revolution)です。30年以上に及んだポルフィリオ・ディアス大統領による独裁体制が崩壊したのち、メキシコ全土は様々な軍閥が入り乱れる内戦状態へと突入しました。

その激動の中心にいたのが、北部メキシコで農民軍を率いて旋風を巻き起こした革命の風雲児、フランシスコ・「パンチョ」・ビリャ(Pancho Villa)です。ビリャ率いる北部軍(División del Norte)の兵士たちは、機関車にすし詰めになりながら前線へと移動する際、軍靴の音に合わせてこの歌を大合唱しました。土埃にまみれ、武器も食糧も不足する極限状態の中で、泥臭く這い回る自分たちの姿を「ゴキブリ」と自嘲しつつ、不撓不屈の闘志を鼓舞したのです。

同時に、この歌は凄惨なクーデターによって大統領の座を奪った独裁者ビクトリアーノ・ウエルタ(Victoriano Huerta)将軍への強烈な当てこすりとしても機能しました。大酒飲みでマリファナ常用者、さらに白内障と足の障害を抱えていたウエルタは、民衆から「千鳥足で這い回るゴキブリ」と激しく蔑まれました。兵士たちは即興で痛烈な風刺を歌詞に盛り込み、夜の野営地や酒場で歌い明かしたと当時の従軍記録に残されています。

佐々木 一輝

佐々木 一輝

ビジネス戦略アナリスト

Webメディアでの編集・執筆歴10年。読者の好奇心を刺激するストーリー作りを心がけています。