味のがんこ炎の食べ放題は本当に得か?現場の評判と閉店理由の真相を追う
ネット検索で「味のがんこ炎」と打ち込むと、サジェストに「閉店 理由」という不穏な語句が表示されることがあります。愛用者にとっては不安を煽るキーワードですが、その内実を取材・IR資料から分析すると、単なるチェーンの衰退ではない企業側の構造改革が浮き彫りになります。
味のがんこ炎を運営するのは、東証スタンダード上場の株式会社アトムです。同社は外食大手コロワイド系列の中核企業として、「ステーキ宮」や「にぎりの徳兵衛」などを展開しています。公式発表資料や決算説明資料を精査すると、近年実施された店舗数減少の背景には明確な要因が3点存在します。
第一に、「不採算ロードサイド店舗の戦略的スクラップ&ビルド」です。昭和から平成にかけて出店された大型郊外店舗の中には、建物の老朽化や近隣商圏の人口減に直面した物件が少なくありません。コロワイドグループ全体が進める収益性向上プログラムの一環として、維持コストが利益を圧迫していた店舗の計画的閉鎖が断行されました。
第二に、「グループ内別ブランドへの業態転換」です。立地や顧客属性の変化に合わせ、同区画をステーキ宮や他グループ業態へリニューアルする事例が見られました。外食激戦区において、同一グループ内での共食いを避け、投資効率を最大化する経営判断が下された結果です。
第三に、原材料費および人件費の高騰に伴う拠点集中です。輸入牛の仕入れ価格や物流費の上昇に対し、配送効率の悪い飛び地店舗を整理し、ドミナントエリアである愛知・岐阜・三重・滋賀などの基盤地域にリソースを集中させる防衛策が取られました。つまり、ブランドの消滅ではなく、筋肉質な事業基盤への再編プロセスが「閉店」という表面的な事象として捉えられたというのが実象です。