日大理事長を巡る騒動の真相|林真理子氏の改革と現在地を徹底追及
ネット上の言説や週刊誌報道で頻繁に目にするのが、「林真理子は所詮、日大幹部に担ぎ上げられたお飾りに過ぎない」という冷ややかな見方です。しかし、この言説は現在の実態を正確に捉えていません。
就任初期において、林氏が学内の細かな事務処理や危機管理の初動から疎外されていたのは紛れもない事実です。自著や連載エッセイ、特番インタビューなどで林氏自身が語った「外部から乗り込んだ私に対する、古くからの職員たちの見えない壁」「信じていた側近からの裏切り」という生の告白は、閉鎖組織特有の冷遇を物語っています。しかし、その後の彼女の行動は一般的な「お飾り」の枠組みを大きく逸脱していました。
林氏は自らの辞任を求める内外の圧力を撥ね除け、文科省との直接交渉に自ら出向き、第三者委員会が求めた「旧体制派役員の総退陣」を断行しました。特に、大学内で強大な権力を握っていた元検事の副学長や生え抜きの学長を退任に追い込んだプロセスは、生半可な名誉職トップには不可能な決断でした。現在、外部人材を登用して構築された「コンプライアンス統括本部」は理事長直轄となっており、組織の急所を確実に掌握しつつあります。「担ぎ上げられた神輿が、自ら担ぎ手を振り落として舵を握り直した」というのが、調査報道から見えてくる真相です。