ケアブリーチとは?通常との違いや傷まない噂の真相・選び方を解説
ネット上やSNSの体験談で頻繁に見かける「ケアブリーチなら全く傷まない」という噂は、科学的には明確な誤解です。髪のメラニン色素を酸化分解する以上、キューティクルへの負担や内部成分の流出といった物理的・化学的ストレスは必ず発生します。 では、なぜ「傷まない」と錯覚するほどの質感向上が実現するのか。その鍵を握るのが、プレックス剤の仕組みです。 髪の毛の約80〜85%はケラチンと呼ばれるタンパク質で構成されており、その強度は「ジスルフィド結合(SS結合)」と呼ばれる分子同士の網の目状の結合によって保たれています。通常のブリーチを行うと、過酸化水素とアルカリの強力な酸化作用によってこの結合が強制的に切断され、不可逆的なシステイン酸へと変化してしまいます。これが「髪がゴムのように伸びる」「毛先がチリチリになる」「ちぎれてしまう」といった深刻なダメージの正体です。 ケアブリーチが傷まない(極めて傷みにくい)理由は、プレックス剤に含まれる「ジカルボン酸(コハク酸、マレイン酸など)」や「ジマレイン酸」が、切断されそうになったシスチン結合の間に瞬時に入り込み、疑似的な架橋結合(クロスリンク)を形成することにあります。骨組みが崩れ落ちる前に新しい補強ボルトを打ち込むような作用が働くため、髪本来の弾力と強度が保たれるのです。 現在、日本のサロン市場でツートップとして広く採用されている代表的なプレックス系ブランドには、それぞれ明確な特徴があります。 * ファイバープレックスの効果:ドイツのシュワルツコフが開発。「ジカルボン酸」がケラチン繊維に定着し、毛髪内部を保護・強化。枝毛・切れ毛を最大98%削減するデータを掲げ、ブリーチオンリーのハイトーン施術において日本国内で圧倒的なシェアを誇る。 * オラプレックス(OLAPLEX)のケアブリーチ:アメリカ発の特許技術成分「ジマレイン酸ビスアミノプロピルジグリコール」を配合。切断されたジスルフィド結合を再結合させる根本修復アプローチで、世界中のトップサロンから絶大な信頼を獲得している。 これら一流メーカーのプレックス剤を用いることで、髪の芯を残したままハイトーン特有の美しい発色ベースを作ることが可能になっています。