市販でニキビ跡は消せる?赤み・色素沈着の真相と後悔しない選び方

市販でニキビ跡は消せる?赤み・色素沈着の真相と後悔しない選び方について知っておくべき 事実を分かりやすい構成で解説いたします。

結論から言えば、市販品でアプローチできるニキビ跡と、セルフケアの領域を完全に超えているニキビ跡には、皮膚構造上の明確な境界線が存在します。「ニキビ跡」と一口に言っても、その実態は大きく3つの病態に分類されるからです。

第一に「赤み(炎症後紅斑:PIE)」です。これはニキビの激しい炎症によって毛細血管が増生・拡張し、皮膚の薄い部位を通して血液が透けて見えている状態を指します。第二に「茶色・黒ずんだ色素沈着(炎症後色素沈着:PIH)」です。炎症の刺激によってメラノサイトが活性化し、メラニン色素が表皮や真皮浅層に沈着してシミのように残ってしまった状態です。これら2つのタイプについては、ドラッグストアで購入可能な第2類医薬品や医薬部外品の適切な使用により、皮膚の再生サイクルを後押しして目立たなくさせることが十分に期待できます。

しかし、第三のタイプである「凹凸・クレーター(瘢痕組織)」に関しては、話が全く異なります。激しい炎症が表皮を突き破り、コラーゲン線維が存在する真皮深層から皮下組織まで破壊された結果、組織が異常な線維化を起こして萎縮・陥没している状態です。皮膚科医や学術機関のコンセンサスとしても、真皮組織の欠落を市販の塗り薬や化粧水で再生させることは不可能と断言されています。ネット上で「クレーターが市販のクリームで埋まった」と語られる体験談の多くは、炎症の一時的な浮腫み(むくみ)によって凹凸が浅く見えているか、光の角度による錯覚に過ぎません。

市販薬やドラッグストアのアイテムに投資する際は、「自分が戦っている相手が毛細血管なのか、メラニン色素なのか、それとも破壊された真皮なのか」を冷徹に見極めることが、後悔しないための第1歩となります。

吉田 誠

吉田 誠

インテリア&ライフスタイルコーディネーター

最新のテクノロジーと生活デザインの融合をテーマに、国内外の最新トピックを発信しています。