杵と臼の選び方と手入れの真相|ひび割れ・カビを防ぐプロの技
Q1:初めて使う前の準備(アク抜き)を怠ると、どのような悪影響が出ますか?
A1:木材に含まれるタンニンなどのポリフェノール成分(アク)が溶け出し、つきたての白い餅が茶色や黒っぽく変色してしまいます。また、木特有の強い渋みやエグみが餅に移り、風味が著しく損なわれます。必ず使用の2〜3日前から水や米のとぎ汁によるアク抜きを行ってください。
Q2:餅つきの最中に杵で臼のフチを叩いてしまい、木屑が入ってしまいます。防ぐコツは?
A2:杵と臼の使い方と注意点の基本として、餅をつく人は「力任せに振り下ろす」のではなく、杵自体の重みを利用して「臼の中心へ真っ直ぐ落とす」意識を持つことが重要です。また、使用前に杵の先端を水につけて十分に湿らせておくと、木肌が粘りを持ち、ささくれや欠けの発生を大幅に低減できます。
Q3:数年間放置して内側に黒カビが広がってしまった臼は、もう廃棄するしかありませんか?
A3:表面的なカビであれば、熱湯消毒とタワシによる徹底洗浄、あるいは紙ヤスリ(#80〜#120程度)で表面を一皮削ることで再生可能です。根深いカビの場合でも、臼専門の修理工房に依頼すれば、内側を数ミリ削り直す「内面削り直し加工」によって新品同様の木肌を取り戻すことができます。
Q4:賃貸マンションの室内でミニ杵臼セットを使う際、騒音や振動の対策はどうすれば良いですか?
A4:フローリングの上に直接置くのではなく、厚手の防振マットやジョイントマットを敷き、その上に頑丈な座卓やすのこを置いて作業してください。また、振りかぶって強く叩くのではなく、もち米をしっかり「こねる」工程に時間をかけ、つく動作はリズミカルに軽く落とす程度にすることで、階下への打撃音を最小限に抑えられます。