長州力「またぐなよ事件」の真相|大仁田厚との因縁と名言の全貌
「またぐなよ事件」の現場では、「跨ぐなよ」という言葉と同時に、もうひとつの有名なフレーズが轟いていました。それが、「何がやりたいんだコラ!紙面でやりあっても意味ねえんだよコラ!」という長州氏の強烈な威嚇です。このフレーズは、現代のネットコミュニティやSNS上でも、理不尽な要求を突きつけられた際や不毛な議論を断ち切るための構文として頻繁に引用されています。
ここで多くのプロレスファンやネットユーザーの間で混同されがちなのが、いわゆる「コラコラ問答」との違いです。「コラコラ問答」とは、後年の2003年5月、新日本プロレスの事務所において長州力氏とプロレスリングZERO-ONEの橋本真也氏がメディアの前で繰り広げた、「何がコラじゃコラ!」「何コラタココラ!」という罵り合いの応酬を指します。
大仁田氏に対して放たれた1999年の「またぐなよ」「何がやりたいんだコラ」は、相手を一方的に呑み込み、言葉を発する隙すら与えなかった「絶対的拒絶の独白」でした。対して橋本氏との「コラコラ問答」は、互いに引かない意地の張り合いがリズミカルな掛け合いへと発展した「滑稽味を帯びた舌戦」です。前者の張り詰めた空気感と殺気こそが、「またぐなよ事件」をプロレス史における不朽の事件たらしめている本質といえます。