日銀総裁の年収は幾らか?植田総裁の手取り額と世界格差の真相

日銀総裁の年収は幾らか?植田総裁の手取り額と世界格差の真相についての真相をお届けします。

額面として公表される約3,530万円という数字は、一般の給与所得者から見れば破格の金額に映ります。しかし、日本は世界屈指の累進課税国です。現実問題として総裁の手元に残る「日銀総裁の手取り額」は幾らになるのでしょうか。

年収3,530万円の場合、所得税の最高税率区分(課税所得4,000万円超の手前である40%、あるいは各種控除後の税率テーブル)が適用され、これに一律10%の住民税、さらに復興特別所得税や健康保険・厚生年金などの社会保険料が控除されます。各種所得控除を標準的に適用して試算すると、控除される税金と社会保険料の合計額は年間約1,550万〜1,600万円に達します。つまり、実際の年間手取り額は約1,930万〜1,980万円(月平均で約160万円前後)となる計算です。額面の約55%しか手元に残らないのがシビアな現実といえます。

一方、注目を集めるもう一つの要素が日銀総裁の退職金です。日本銀行の役員退職手当規程に基づき、任期ごとに清算される仕組みが採用されています。日銀総裁の任期は1期5年であり、支給額は「退職日の本給月額 × 在職月数 × 業績勘案率」といった計算式で算出されます。

標準的な係数を当てはめると、5年の任期を満了した場合の退職金は約2,700万〜2,800万円となります。仮に黒田前総裁のように2期10年を務め上げた場合、総額で5,000万円台半ばの退職慰労金が支払われる計算です。退職所得には手厚い税制上の控除枠(退職所得控除および2分の1課税)が適用されるため、給料の手取り比率に比べると税負担は大幅に軽減されます。

さらに、総裁就任時に義務付けられているのが「日銀総裁の資産公開」です。植田総裁就任時の資産等報告書によると、東京都内の自宅不動産のほか、信託銀行の金銭信託などを手堅く保有している実態が明らかになりました。インサイダー取引や利益相反を防ぐため、在任中の個別株式や為替取引、暗号資産の売買は極めて厳格に制限されており、保有資産をアグレッシブに運用して増やすことは法的に禁じられています。

阿部 裕樹

阿部 裕樹

エンタメ専門ジャーナリスト

マネー知識やキャリア形成に役立つノウハウを、初心者にも分かりやすく解説するのが得意です。