なぜ田中角栄は今も最強なのか?規格外の決断力と人心掌握の真実
田中角栄を語る上で欠かせない代名詞が「コンピューター付きブルドーザー」です。この異名は、1960年代に大蔵大臣や通産大臣を歴任していた際、官僚たちが畏敬の念を込めて呼び始めたことに由来します。巨大な土木重機のように障害を押し流す推進力(ブルドーザー)と、膨大な法案・予算データを完全に記憶・処理する精密な頭脳(コンピューター)を併せ持っていたためです。
当時の大蔵省官僚が遺した回顧録によると、角栄は分厚い予算書や各種統計の数字を隅々まで暗記しており、官僚が提示した試算の矛盾をその場で指摘して修正を命じたといいます。国会答弁でもメモをほとんど見ず、数字をすらすらと暗誦して野党議員を圧倒しました。
学歴社会の頂点に君臨する東大出身のエリート官僚たちに対し、角栄は知性・法解釈・実行力のすべてにおいて真正面から渡り合いました。この規格外の知的能力こそが、単なる「情の人」にとどまらない角栄の凄みなのです。