退職届と退職願の決定的な違いとは?失敗しない書き方と撤回の全知識
退職にまつわる書類は、主に「退職願」「退職届」「辞表」の3種類に分かれます。これらは単なる言葉の言い換えではなく、労働契約を終了させるプロセスにおける法的位置づけが根本から異なります。
退職願は、労働者が会社に対して「労働契約の合意解約を申し出る(願い出る)」ための書類です。使用者(会社側)が承諾の意思表示を行い、退職の合意が成立するまでは、法的に原則として撤回が可能とされています。したがって、まずは直属の上司に打診・相談し、退職日をすり合わせる段階で使用するのが通例です。
対する退職届は、「労働契約を一方的に解約する」という明確な意思表示を会社に通知する書類です。会社側の承諾の有無にかかわらず、会社の代表者や人事権を持つ上司に到達した時点で法的な効力が発生するため、提出後の撤回は原則として認められません。すでに退職について合意が済んでおり、事務手続きとして正式に提出する場合や、強い意思を持って一方的に退職を通告する場合に用いられます。
また、辞表との決定的な違いとして、辞表は法人の役員(取締役・監査役など)が委任契約を終了させる際や、公務員が職を辞する際に提出する特別な書類です。一般的な民間企業の正社員・契約社員・パートタイマーが使用する書類ではありませんので、混同しないよう注意が必要です。