【2026年現地ルポ】開設6年を迎えた白老の現在地――ウポポイが映し出すアイヌ文化継承のリアルと「共生」の壁
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ポロト湖を見下ろす高台に立つ「慰霊施設」。ここには、明治期以降の研究目的などで全国の大学などに持ち去られていたアイヌの人々の遺骨が収集・保管されている。静寂に包まれたこの場所は、ウポポイが単なる観光施設ではなく、歴史の痛みを記憶し、尊厳を回復するための空間であることを無言のうちに物語っている。
一方で、施設を一歩外に出れば、現実的な権利をめぐる課題が依然として存在する。2019年のアイヌ施策推進法によって「先住民族」として法的に明記されたものの、先住権に基づく伝統的なサケ捕獲権(チェプアイノ)や土地・自然資源の利用権については、現行法との隔たりが大きい。地元のアイヌ団体からは「文化の保護や観光振興だけでなく、先住民族としての実質的な自立や権利保障について、もっと社会全体で議論を深めるべきだ」という声も根強く上がっている。