まつ毛が目に入る原因と安全な取り方|頻繁に痛むリスクと対処法
まつ毛は本来、汗やホコリ、微小な異物が眼球内へ侵入するのを防ぐ「防護壁」の役割を果たしています。健康な状態であれば、毛根から外側(眼球とは逆方向)へ向かってカーブを描くように生えていますが、何らかの要因で毛先が眼球側を向いてしまうと、まばたきをするたびに角膜や結膜を直接擦過することになります。
臨床現場においてまつ毛が目に入る頻繁なトラブルを訴える患者の多くを精査すると、以下の3つの主要原因に分類されます。
- 睫毛内反症(しょうもうないはんしょう):まぶたの皮膚や皮下脂肪が過剰で、まぶた全体が内側に巻き込まれることでまつ毛が眼球に当たる状態。乳幼児や小児、アジア人に多く見られます。
- 睫毛乱生(しょうもうらんせい):まぶたの位置自体は正常であるものの、毛根の炎症や外傷、加齢などによって一部のまつ毛だけが不規則な方向へ生えてしまう状態。
- 眼瞼内反症(がんけんないはんしょう):加齢によってまぶたを支える腱膜や筋肉(眼輪筋)が緩み、まぶたの縁そのものが内側にひっくり返ってしまう病態。60代以降の高齢層に急増します。
「たまに抜けた毛が入るだけ」であれば一過性の現象ですが、「抜けていないのに常にチクチク痛む」「1週間に何度もゴロゴロする」という場合、毛先が角膜に接触し続けて微細な傷を作っている可能性が高いため、根本的な病態の把握が必要です。