カフェインは寝る何時間前まで?夕方の1杯が睡眠を壊す体内残留の真実
健康意識の高まりとともに「夜はデカフェ(カフェインレス)に切り替えている」という人が急増しています。しかし、ここにも業界規格と生理学のギャップによる落とし穴が存在します。
日本の公正競争規約において、「カフェインレス」と表示できる基準は「カフェインを90%以上除去したもの」と定められています。つまり、デカフェは「ゼロ」を意味するノンカフェインではないという事実です。一般的なデカフェコーヒーにも1杯あたり数ミリグラムのカフェインが微量に残存しています。極めて敏感な体質の方や、重篤な不眠症状を抱えている方が就寝直前にマグカップで2杯も3杯も飲めば、その累積量は睡眠を妨げる閾値に達することがあります。
さらに見過ごされがちなのが、風邪薬や鎮痛剤、栄養ドリンクの存在です。市販の総合感冒薬や頭痛薬には、鎮痛補助や血管収縮を目的として、1回分に50〜80mgもの無水カフェインが配合されているケースが珍しくありません。「熱があるから早く寝よう」と夕食後に風邪薬を飲み、同時に栄養ドリンクを流し込んだ結果、カフェイン過剰摂取で夜通し目が冴えて眠れなくなるという悲劇は後を絶ちません。
夕方以降の体内時計リセットを阻害する光とカフェインの相乗リスクも見逃せません。カフェインによってアデノシン受容体がブロックされた状態でスマートフォンのブルーライトを浴びると、睡眠ホルモン「メラトニン」の分泌抑制が通常の2倍近く加速することが分かっています。夕方のカフェインと夜のディスプレイ操作は、睡眠の質を根底から破壊する最悪のコンビネーションです。