ならまち格子の家はなぜ無料?間取りの秘密・見どころと歩き方を徹底解剖

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ならまち格子の家を歩く際、最も注目すべきはその独特な間取りの構造です。間口は約3間半(約6.4メートル)と狭く、奥行きは約20間(約36メートル)と極めて長い、いわゆる「鰻の寝床」と呼ばれる平面計画が採用されています。

かつて都市部の税制が間口の広さに応じて課税されていた名残とも言われますが、この細長い敷地の中でいかに快適な住環境を確保するかという点に、先人たちの驚くべき工夫が凝らされています。

表通りに面した場所には、かつて商業活動が行われていた「ミセノマ(店の間)」が配置されています。そこから奥へ進むにつれて、「中の間」「奥の間」という居住空間が連なり、さらにその先にはプライベートな「中庭」「離れ」、そして一番奥に「土蔵(蔵)」が位置する三棟構成です。

この間取りの最大の特徴は、「通り庭(トオリニワ)」と呼ばれる土間通路の存在です。表から裏まで一直線に吹き抜ける通り庭の上部には高い「天窓(高窓)」が設けられており、煙や熱気を上部へ逃がす煙突効果を発揮します。同時に、細長い敷地の中央に「中庭」を設けることで、建物の深部まで自然光を取り込み、四季折々の風を家全体に対流させる構造設計となっています。

小林 直樹

小林 直樹

トレンドリサーチャー

シンプルで洗練された住まいづくりとインテリアコーディネートのアイデアを提案しています。