ツマトリソウの花言葉と真実|「純白」「優美」に潜む和名の由来と7枚花弁の謎
植物学の視点に立つと、ツマトリソウはきわめて異常な存在である。
被子植物のうち双子葉植物の多くは、花の要素(花弁や萼片)が4の倍数か5の倍数で構成されるのが基本法則だ。アブラナ科なら4枚、バラ科やサクラソウ科の大半は5枚である。しかし、ツマトリソウは原則として「7枚」の花弁を広げる。
数の法則を破る自然の造形
野外でツマトリソウを注意深く観察すると、花弁の枚数には個体差があることがわかる。6枚のものもあれば8枚や9枚のものも存在するが、標準形はあくまで7枚だ。この奇数による対称性は、整然とした幾何学的な美しさを醸し出す。
学名の旧属名 Trientalis は、ラテン語で「足の3分の1(約8cm)」を意味し、草丈が約10〜15cmと極めて小ぶりであることに由来する。現在は分子系統学の分類によって Lysimachia(オカトラノオ属)へ統合されたが、その独自の生態的特徴は失われていない。