わてらの意味と語源とは?ワイら・うちとの違いや現代の実態を徹底解剖
「わてら」とは、関西地方(上方)で古くから用いられてきた一人称複数代名詞であり、標準語の「私たち」「我々」「俺たち」に相当する言葉です。単数形の一人称である「わて」に、複数の対象を表す接尾辞「ら」が結合して成立しました。
その語源を遡ると、日本語の改まった一人称である「わたくし(私)」に行き着きます。「わたくし」が日常のくだけた発音へと変化する過程で「わたし」となり、そこからさらに母音が変化して「わて」や「あて」へと派生しました。江戸時代後期から明治・大正期にかけての上方(大阪・京都)において、商人や町人、芸妓などを中心に広く定着した経緯があります。
自分たちをへりくだりつつ、相手に対して柔らかい敬意や親近感を示す響きを持っていたため、当時の商都・大阪の町家文化において非常に重宝された言葉遣いでした。