海外旅行で迷子!スマホ圏外でも即通じる道案内サバイバル英語
なぜ多くの日本人旅行者は、義務教育で何年も英語を学んできたにもかかわらず、道端での簡単なやり取りで立ち往生してしまうのか。その背景には、知識量と現場での運用能力との間に横たわる深い溝がある。
IELTSを共同運営するブリティッシュ・カウンシルや、TOEIC・TOEFLを開発するETSが公表する各種リサーチでも、日本人学習者の「対話における瞬発力」と「意図を即座に再構成するパラフレーズ力」の課題が浮き彫りになっている。机上のテストで高得点を取る学習者であっても、想定外の返答が返ってきた瞬間に思考が停止してしまうケースが後を絶たない。
英語教育の現場では長年、正しい文法と発音の完成度が過度に重視されてきた。しかし、旅先の路上で交わされるコミュニケーションは減点方式のテストではない。多少の前置詞の間違いを恐れるあまり沈黙するのではなく、身振り手振りを交えながら要点だけを投げかける胆力こそが、ETSなどの国際評価基準でも実質的なコミュニケーション力として再評価されている。