受け継がれる美の資産。名作北欧アンティーク家具の真価と選び方

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北欧デザインの黄金期を語るうえで、二人の巨匠の存在を外すことはできない。一人は「椅子の巨匠」と称されるハンス・J・ウェグナーだ。彼が手がけ、カール・ハンセン&サンが製造を担ったYチェア(CH24)は、美しさと座り心地、そして量産体制の確立という三拍子を揃えた不朽の名作である。ヴィンテージの初期モデルになると、職人の手仕事による微細な曲線の差異が見られ、コレクターの間で高値で取引されている。

一方で「家具の彫刻家」と称されたフィン・ユールは、フレームと座面が浮遊しているかのような有機的な構造を生み出した。彼の作品は当時の技術では製造が極めて困難であり、生産数が極少であったため、オークション市場でも常に争奪戦が繰り広げられる。さらに、フリッツ・ハンセン社から発表されたアルネ・ヤコブセンのセブンチェアのように、成形合板の技術を極限まで高めた作品もまた、時代を超えて空間を彩り続けている。

小林 直樹

小林 直樹

トレンドリサーチャー

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