炎天下のドラマか、球児の生命線か――2026年「甲子園 コールド」議論が揺さぶる高校野球の伝統と未来
甲子園の本大会において、大差がついた試合であっても「点差によるコールドゲーム」が採用されない歴史は久しい。地方予選では5回10点差、7回7点差といった明確な規定が存在し、一方的な展開による過度な消耗を防ぐ仕組みが機能している。しかし、全国の頂点を決める甲子園の土を踏んだ以上、どれだけ差が開こうとも最後まで戦い抜くことこそが美徳とされてきた。
その常識に疑問の目が向けられ始めた背景には、あまりにも急激な気候の変化がある。単に水分補給やクーリングタイムを設けるだけでは追いつかない極限状態が頻発。9回裏2死からの大逆転劇という感動の裏で、熱中症や脱水症状により身体をむしばまれるリスクは、もはや精神論でカバーできる領域を超えている。