ムーン チャイルド佐々木収の現在と「Escape」解散の真相
1997年5月、日本のミュージックシーンに激震が走った。MOON CHILDの5枚目のシングルとしてリリースされた「ESCAPE」が、テレビドラマの主題歌起用をきっかけに爆発的なヒットを記録し、オリコンシングルチャートで堂々の1位を獲得したのだ。
当時のエイベックスといえば、小室哲哉プロデュースのダンスミュージックやユーロビートがチャートを席巻していた真っ只中である。その渦中にあって、本格的なロックバンドとしてレーベルに所属し、ドラマチックなギターカッティングとソウルフルなボーカルでチャートの頂点へと上り詰めたプロセスのインパクトは絶大だった。
90年代邦楽ロックの文脈において、彼らの成功は異例中の異例だった。エレクトロニックな質感が全盛を極める中で、佐々木収が生み出すオーガニックでエモーショナルなバンドサウンドは、J-POPシーン全体にフレッシュな衝撃を与えた。