脂肪腫は何科?皮膚科より形成外科が推奨される決定的な理由と治療実態
皮下のしこりに気づいた際、脂肪腫と最も混同されやすいのが「粉瘤(アテローム)」です。さらに極めて稀ながら、脂肪細胞から発生する悪性軟部腫瘍「脂肪肉腫(リポサルコーマ)」のリスクも排除できません。これらの疾患は性質、感触、治療後の経過が根本から異なります。
粉瘤は皮膚の代謝物(角質や皮脂)が袋状の組織に溜まるもので、皮膚表面に小さな黒点(開口部)があり、強く圧迫するとチーズ状の悪臭を放つ物質が排出されるのが特徴です。一方、脂肪腫は純粋な脂肪細胞の増殖であり、開口部や悪臭は一切ありません。
注意すべきは悪性の「脂肪肉腫」です。日本整形外科学会の診療ガイドライン等でも示されている通り、「サイズが5cm以上」「触っても周囲に癒着して動かない」「硬いシコリがある」「ここ数カ月で急激に大きくなっている」という兆候がある場合、良性の脂肪腫ではなく悪性軟部腫瘍を疑い、即座に画像精密検査を行う必要があります。