脂肪腫は何科?皮膚科より形成外科が推奨される決定的な理由と治療実態

脂肪腫は何科?皮膚科より形成外科が推奨される決定的な理由と治療実態について押さえておきたい 理由を分かりやすく解説いたします。

皮下のしこりに気づいた際、脂肪腫と最も混同されやすいのが「粉瘤(アテローム)」です。さらに極めて稀ながら、脂肪細胞から発生する悪性軟部腫瘍「脂肪肉腫(リポサルコーマ)」のリスクも排除できません。これらの疾患は性質、感触、治療後の経過が根本から異なります。

項目脂肪腫(良性)粉瘤(アテローム)脂肪肉腫(悪性軟部腫瘍)発生層・組織皮下脂肪層、筋膜間、筋肉内表皮の袋(真皮〜浅い皮下)大腿部、後腹膜などの深部軟部組織触感・可動性柔らかいゴム状、皮膚の下で滑らかに動くやや弾力あり、皮膚と癒着、可動性低硬い、周囲組織に固着して動かない外見・中央孔の有無皮膚の色は正常、開口部(ヘソ)なし中央に黒い点(ヘソ)が見えることが多い皮膚変化なし、時に静脈怒張を伴うにおい・炎症リスク無臭、感染・化膿は極めて稀特有の悪臭(皮脂や角質)、高頻度で化膿無臭、炎症は稀だが急速に増大サイズ・成長速度数年単位で徐々に増大(数cm〜10cm超)数mm〜数cm、炎症時に急激に腫脹数カ月単位で急激に巨大化(5cm超多発)推奨診療科形成外科(深部は整形外科)形成外科、皮膚科整形外科(骨軟部腫瘍専門外来)

粉瘤は皮膚の代謝物(角質や皮脂)が袋状の組織に溜まるもので、皮膚表面に小さな黒点(開口部)があり、強く圧迫するとチーズ状の悪臭を放つ物質が排出されるのが特徴です。一方、脂肪腫は純粋な脂肪細胞の増殖であり、開口部や悪臭は一切ありません。

注意すべきは悪性の「脂肪肉腫」です。日本整形外科学会の診療ガイドライン等でも示されている通り、「サイズが5cm以上」「触っても周囲に癒着して動かない」「硬いシコリがある」「ここ数カ月で急激に大きくなっている」という兆候がある場合、良性の脂肪腫ではなく悪性軟部腫瘍を疑い、即座に画像精密検査を行う必要があります。

鈴木 陽菜

鈴木 陽菜

テックライター兼ウェブディレクター

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