受精卵の大きさで妊娠率は変わる?培養日数別の基準と現場の真相
Q1:採卵時の卵子の大きさと、受精後の受精卵の大きさは関係ありますか?
A1:成熟卵(MII卵)の直径は約100〜120μmで、個人差はほとんどありません。卵胞(卵子を包む袋)の大きさが18〜20mm程度に成熟した状態で採卵された卵子は、ほぼ均一なサイズを持っています。受精後の初期段階のサイズもこの卵子の大きさに依存するため、初期胚の段階で受精卵の大きさに極端な差が出ることはありません。
Q2:顕微授精(ICSI)と体外受精(ふりかけ法)で受精卵の大きさや成長速度に差は出ますか?
A2:受精方法の違いによって最終的な受精卵の大きさや平均サイズに差は生じません。顕微授精受精卵成長速度についても、受精の確認タイミングに数時間のズレが生じることはあっても、胚盤胞への到達率やDay5時点の拡張サイズは体外受精とほぼ同等であることが臨床データで確認されています。
Q3:凍結融解を行うと、受精卵が縮んで小さくなるのはなぜですか?
A3:胚盤胞を凍結する際、氷の結晶で細胞が傷つくのを防ぐため、内部の水分を抜く「人為的収縮」や高浸透圧処理を行います。融解直後は一時的に小さくしぼんで見えますが、移植前の数時間の前培養(リカバリー培養)によって再び水分を取り込み、元のふっくらとした大きさに再拡張します。しっかり再拡張する胚ほど生命力が高く、良好な着床率を示します。
Q4:受精後5日目で胚盤胞のサイズが小さい場合、妊娠は難しいですか?
A4:決してそんなことはありません。Day5の時点で発育がゆっくり(初期胚盤胞:グレード1〜2)であっても、Day6まで培養を延長することでグレード3や4の拡張胚盤胞に育つケースは多々あります。Day6の良好胚盤胞を凍結融解移植した場合の臨床妊娠率は、Day5胚盤胞と遜色ない良好な成績が報告されています。