本木雅弘の子供たちが示す規格外の存在感!Utaと伽羅の現在地
一方、長女の内田伽羅がこれまでに残してきた表現の足跡もまた、類まれな深度を持っている。映画監督・是枝裕和に見出された『奇跡』での瑞々しい佇まい、そして河瀬直美監督の映画『あん』で見せた、思春期の揺らぎと痛切な透明感。祖母である樹木希林と同じ画面に収まりながら、決して呑まれることなく独自の空気を保ち続けたあの演技は、多くの映画ファンに強烈な記憶を残した。
しかし、彼女はその早熟な成功に甘んじることはなかった。日本でのオファーが相次ぐなか、学業に専念するために単身イギリスへ留学。表現者としての技術論に溺れる前に、一人の人間としての教養と知性を深める道を選んだのだ。
異国の地で学问とアートに没頭し、多角的な視点を養った伽羅。彼女が選ぶ表現の場は、商業主義的なスピード感とは一線を画している。言葉の行間を読み解き、人間の複雑な内面をすくい上げるその資質は、今後、本格的な復帰や国際共同製作の現場において、より重厚な輝きを放つに違いない。