奈良公園の鹿に迫る危機!最新生態調査で見えた接し方の新常識
回復と拡大を続ける観光業の影で、現場を悩ませ続けているのが誤飲事故だ。立ち並ぶ露店や持ち込みのテイクアウトフードから出たレジ袋や食品包装用プラスチックが、地面にポイ捨てされている。
彼らはにおいのついたビニール袋をそのまま飲み込んでしまう。消化できないプラスチックは胃の中で巨大な塊となり、栄養吸収を阻害して衰弱死を引き起こす。解剖された個体の胃からキロ単位のゴミが見つかるケースは後を絶たない。「悪気のないポイ捨てが、ゆっくりと命を奪っている」。保護現場のスタッフは悲痛な面持ちで語る。自分の持ち込んだゴミは必ず持ち帰る、たったそれだけのマナーが彼らの生き死にを分けるのだ。