口内で刺さる惨劇!イカの精莢の危険性と事故を防ぐ正しい下処理法
ダイオウイカの研究で知られる国立科学博物館の窪寺恒己名誉研究員ら専門家は、こうした軟体動物門頭足類の極めて特殊な生態について長年警鐘を鳴らしてきた。頭足類は交尾時にオスが腕を使ってメスに精莢を渡す、あるいは体表面に突き刺すという独自の繁殖システムを発展させてきた生き物だ。
かつてNHKスペシャルなどのドキュメンタリー番組でも特集されたように、過酷な深海や外洋を生き抜くイカの生命力は凄まじい。死後間もない状態であっても、精莢のバネ機構は生きており、人間の口腔内という温かく湿った環境に触れることで即座に作動する。生命を次世代につなぐための洗練された機能が、人間にとっては凶器へと変貌する瞬間である。