現代の健康不安を払拭する養生訓!貝原益軒が導く究極の長寿哲学
益軒の健康思想における最大の特徴は、病気になってから治す「治療」ではなく、発病を未然に防ぐ「予防医学」に徹底して主眼を置いている点だ。東洋医学の根底にある「未病(病気になる前のグラデーション状態)」を捉える感覚を、日常の作法として体系化した功績は計り知れない。巨大化を続ける現代のヘルスケア産業においても、最も注力されているのは疾病の予防と早期介入だが、益軒はその重要性を3世紀も前に見抜いていた。
私たちが抱える慢性的なだるさや不定愁訴の多くは、劇的な病変ではなく、日々の微細な「無理」の積み重ねから生じる。益軒は、怒りや欲望といった感情の乱れが内臓を疲弊させ、免疫を低下させると喝破した。メンタルヘルスと身体症状が表裏一体であることを直観していた彼の教えは、ストレス社会をサバイブする私たちにとって、どんな処方薬よりも本質的な処方箋となる。