【現地ルポ】宇都宮で街路樹が相次ぎ倒壊—激甚化する気候変動と都市インフラの盲点を突く「見えない脅威」
倒木がもたらす物理的な被害は、道路の封鎖だけにとどまらない。今回の事故でも、倒れた巨木が沿道の電線を巻き込み、周辺地域で一時数百戸が停電。信号機が消灯した交差点では警察官による手信号での誘導が余儀なくされ、周辺の主要道路は数キロにわたって渋滞が続いた。
さらに、路線バスの迂回運行や物流トラックの遅延により、地域経済への影響も無視できない規模となった。通勤客の一人は「普段なら15分で着く駅まで1時間以上かかった。都市の木が一本倒れるだけで、これほどインフラ全体が機能不全に陥るとは思わなかった」と疲弊した様子で話した。